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天気も回復、アップダウンの稜線歩き

中岳山頂から望む槍ケ岳
南岳付近から望む穂高連峰
 6時、昨日リックを置いてきた場所へ戻るため、出発する。山荘前から南へテント場を通り下ると、峠では日本一の標高を誇る飛騨乗越(3020b)で、右下へ槍平への分岐。ここから大喰岳へと向う。岩尾根を登り詰めると広い山頂に出て昨日のルートを慎重に下る。相変わらず天候はガスが立ちこめている。1時間30分程でリックの場所に到着し、リックを担ぎ槍穂高縦走路へ戻る。大喰岳山頂に9時30分に戻る。山頂からは、道は窪地を抜け、稜線通しに中岳との広いコルへと下り。飛騨側の稜線を登り、信州側へ出る。もろい岩稜の上を注意しながら急登すると稜線に出て、中岳の指導標がある山頂に着く。この頃になるとガスも切れ始め、穂高連峰の最高部が顔を見せる。振り返ると槍ヶ岳のピークもひょこんと頭を出す。飛騨乗越付近を雲が流れ徐々にガスが晴れていく。

山頂から東側の岩場を下る。中岳の東斜面には残雪があり慎重にトラバースする。さらに南下し、やがて南岳の緩い登りになる。頂上手前で昨日ここを目指した天狗原(氷河公園)分岐に出る。平坦な南岳頂上を過ぎると緩やかに岩礫の道を下って南岳小屋(旧南岳避難小屋)に着く(11時30分)。小屋前で昼食をとる。

 12時、いよいよ大キレットへの急な斜面を下り始める。獅子鼻と名付けられた岩峰の飛騨側へと下る。岩峰の右手に回り込みで、ルンゼ状から急激に下る道はザラついているので注意が要する。踏跡を慎重にたどって2箇所のハシゴを使ってキレットの北端に降りる。南端の滝谷A沢のコルにかけては飛騨側大きく切れ落ち峻険な岩稜のルートが続く。北穂高岳は逆光で黒々とした岩の塊がで全容をあらわにしている。北穂高岳の本峰に登る手前で飛騨側に移り、長谷川ピークの急登になる。鎖場を通り抜け、滝谷A沢のコルに降る。コルは大キレットの南端に位置し、ここからが北穂高岳への登りとなる。コース中の難関である。まずは信州側、しばらくして飛騨側に回り込み、通称飛騨泣きと呼ばれる悪場だ。鎖や鉄の釘を補助に、スリップや落石に注意し慎重に行動する。やがて北穂高岳への本格的な登りになる飛騨側は滝谷の核心部が眼の前に深く切れ落ち高度感を味わうのだ。頭上からの落石に注意し、浮石の岩場を進む。やがて信州側にある鎖場を登り、小さな岩盤の広場出る。ここで小休止。
 太い鎖場を登り信州側へ。しっかりした岩場に手足をフルに使って急登すると北穂高小屋のテラスの上に出る(15:30)。小屋の上が北穂高岳山頂だ。

 北穂高岳山頂から岩屑の下り南下する。北穂沢源頭をトラバースし、北穂高岳南峰直下で涸沢への道を分け南峰に出る。ここから先は岩稜の縦走路が待っている。途中ドームの頭は個沢側を巻いて涸沢岳の鞍部に下る。飛騨側に移り、鎖場を下ると涸沢岳との最低コル下りる。岩屑で滑りやすいので慎重に行動する。小さなピークをいくつか越え、やがて涸沢岳への登りになる。ここの登りは時間帯によって大渋滞がある。特にシーズン中の午後は込み合い、予想外に時間をロスする。下から見上げるとオーバーハング気味のルンゼ状になっている。実際は、思ったより難しくはなく、足元の岩場がぬれている時は滑らぬように鎖を利用して注意して登る。、登り切ると正面に奥穂高岳の勇姿が迫る。左へ少し登ると涸沢岳の山頂に出る。涸沢岳から岩の道を下る。砕石を敷き詰めたような道を白出乗越の穂高岳山荘を目指して一気に下る。17時30分山荘前に着く。

 予定の行程とはかなり違いはあるものの、やっと明日からは、予定通りの行程になりそうだ。

 夕食を済ませ、登山客でにぎわうラウンジでのことである。我々の行動を南岳山頂から見ていた、クライマーから話しかけられてきた。「君たちでしょ?大喰岳の稜線を登っていた方は?すごいとこ登ってたネ。」実は、トラブルが…なんて言い出せなくて「大変でした。」と答えを濁す。赤いヘルメットがよく見えたそうです。
南岳山頂から望む笠ケ岳 南岳山頂から望む槍穂高 キュレットの下りから
南岳のルンゼ状の登り キレットから見た笠ケ岳 キレットから核心部をいく
キレットから見た北穂ドーム 北穂テラスからキレットを見下ろす キレット越しの槍ケ岳
北穂山頂から前穂、奥穂を望む 涸沢岳への登り
北穂からみる朝の槍 涸沢岳から槍、北穂を望む 前穂高岳