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お花畑と池塘の
雲上の別天地

 北アルプスで象徴的な剣・立山連峰、槍・穂高連峰の岩稜帯と対照的な、雲ノ平一帯の優雅な山稜には草原が広がり無数の池塘がある。高山植物、残雪、緑のハイマツと色彩豊かな景観はまさに雲上の楽園だ。

 雲ノ平を太郎兵衛平から入り、黒部源流域を巡り、双六岳から鏡平、新穂高温泉郷へと下るコースを紹介。残念なことに、この年は高山植物にとって大切な降水量が少なく好天が続き、各地で水不足が叫ばれた年でもあった。

だらだら登りに疲労困憊

太郎平小屋に向けての登りから見た薬師岳
太郎平小屋
 JR富山駅へ最終の「しらさぎ」で降り立ったのが22時30分、間もなく駅構内の待合室は封鎖され、朝一のバスを待つ人たちで駅前は、にわか宿泊所となっている。目が覚めると周りはすっかり明るく、大きな荷物を脇に登山者が思い思いの朝食を採っている。

 6時30分、折立行きのバスは登山客で詰まった箱を重たげに発車。車窓から立山・剱連峰が日の出前のシルエットでくっきり浮かび上がっている。好天が続く気配が受け取れる。

 有峰口から、有峰湖へ向かう道は、道幅も狭くダム湖へ急坂をあえぎながら登る。ダムの堰堤に到着すると高山方面からの整備された広い道路に合流し、折立は近い。

 8時10分、バスを降り、水を確保し登山届けを提出し、いざ出発。休憩所の右から登山道に入る。周りはブナの原生林ですぐに太郎坂の急登が始まる。身体が慣れるまでゆっくりペースで高度を稼ぐ。シラカバの樹林に入り、視野が開けた1,871bの三角点に着く(9:40)小休止。
 再び樹林の中に入る。灌木帯から草原が見え隠れ始め、周りが草原帯一色になりスキー場のゲレンデのようなスロープ広がると、間もなく2,193bの三角点。三角点から太郎兵衛平への延々と続く緩斜面を登るうち、眼前には薬師岳の雄大な山容が広がる。コバイケイソウ等の高山植物が咲き、高原帯になってくると太郎平小屋が見る。

 12時40分、太郎平小屋に着き昼食を採る。日程があれば、太郎平小屋に泊まるのもよい。

 13時20分、薬師沢へ向けて出発。小屋から太郎山方面へ向い指導標に従って左の道に入る。前方には憧れの雲ノ平の溶岩台地が見え、その左脇に槍が岳の北鎌尾根の一部が見える。ルートは、太郎山を巻いて草の尾根を急降下し薬師沢へ降りてゆく。やがて樹林帯に入り、更にジグザグに下ると薬師沢中俣の源流に出る。

 沢を渡り、傾斜がゆるんだ降下道を進むと、左俣の沢を渡る。クマザサを分けて付けられた道を樹林帯に出たり入ったりしながら、小さな沢を何本か横切る。草原のカベッケが原を横切り短い尾根を下ると、黒部川の瀬音が耳聞こえ、薬師沢小屋の前に出る(16:00)。

 小屋は、黒部川と薬師沢の合流点にある。小屋のオーナーの話によると、近年釣り客が薬師沢、黒部川まで入ってくるようになったそだ。ふと思ったことは、国立公園内の釣りはいいのかよく解ないが、僕も釣りたてのイワナをご相伴させてもらう。