行程第一・二日第三日第四日第五・六日
 
8月13日(月)

 4時30分、早朝出発のグループが動き始め、目が覚める。無意識に窓の外を覗くと星空の下に、憧れの八ッ峰がくっきり浮かび上がっていた。写真器材を準備して池のたもとへ急ぐ。すでに水野さん、稲垣さんの三脚は定位置に鎮座し、カメラの設置を急いでいる。見上げると満点の星空には無数の流星が糸を引き、やがて雲のない東の空は徐々に明るさを増し、日の出の時間が刻々迫ってる。やがて訪れる日の出の数分前から赤く焼け始める八ッ峰に魅せれここに通う人も多い。5時20分過ぎ山頂付近から赤く染まり始める、小黒部谷から雲が流れてくる。雲と赤く焼けた八ッ峰のバランスに全神経を集中しシャッターを押し続ける。いい写真撮れたかな?不安な気持ちと期待感が交差する。完全に太陽が昇り山腹を雲の影が帯状にくっきり浮かび上がる。朝の撮影会が終演を迎え、機材を片づけて朝食いただきに食堂へと戻る。

 8時前、川出さん、あらちゃん、宿泊客数名で池ノ平散策へと向かう。池ノ平に着く頃、雲は三ノ窓付近を忙しそうに行き来し、一瞬顔を出す三ノ窓とチンネは垂直の壁のようにそそり立ち、一般登山者を拒んでいるように思える。
 川出さんとあらちゃんは、さらなる絶景を探しに慰霊碑まで足を延ばし、僕は池ノ平小屋でのんびりお話。新井さんから今年から始めた北方稜線ツアーの話や、秋の紅葉シーズンにチャーターヘリで池ノ平へ入るツアーの話を伺う。更に池ノ平小屋のホームページが開設された時は相互リンクの約束を交わす。仙人・池ノ平の素晴らしさを一人でも多くの登山愛好家に伝える事が出来ることを願いつ…。

 テント場では十数名が三ノ窓へ行く準備をしている。彼らは一晩三ノ窓で過ごし、北方稜線で剱山頂を越え剱御前へ向かうパーティーと、再びここへ戻ってくるパーティーとのことだ。
 12時過ぎた頃、川出さん、あらちゃんが戻ってくるが、そのまま小屋の下に広がる池塘へと下っていくが、やがて散策を終え30分程で戻ってくる。13時池ノ平小屋を後にして仙人へ向けて歩き出す。

 13時40分仙人池に戻る。母さんに特製うどんをお願いし昼食をとる。
 15時を回った頃、空は雲行きが怪しくなり始め、間もなく大粒の雨が落ち始める。
1時間程で雨は上がり、いつしか覆っていた雲がどんどん昇り始め、八ッ峰の一部が見え始める。しかし長続きせずまた全てが雲の中へと消えてしまう。

 17時、食事の時間が告げられ母さんの「おかわりは!」の声が響く。
 食事後の食堂は泊まり客の情報交換の場と早変わり、明日向かうルートの確認、体験談等々話は尽きることもなく消灯時間まで続く。少し気にかかるグループがあった。それは、激しい雨の中小屋に着いた、男性一人と女性数名のグループだ。リーダーと思われる男性は過去に登山経験豊富な方のようでしたが、昔取った杵柄と安易な考えでここまで登って見えたようだ。しかし膝痛が出て辛そうな感じがひしひしと伝わってくる。話を伺うと翌日は健脚でも12時間はたっぷり掛かる、はば谷温泉まで行くとのこと。絶対無理じゃないですかと声を掛けてしまう。この話には先があって、結果翌日は阿曽原温泉へ深夜12時にたどり着き、小屋主の泉さんにこんこんと説教され、しょんぼりと翌日の上部鉄道で欅平へ向かったそうです。
 皆さん決して無理な計画を立てないでください。過去の栄光に溺れる事なかれ。僕自分を戒める意味でも大きな声で提唱します。
 21時消灯。雨は上がったようだ。

赤く焼け始めた八ッ峰

赤く焼け始めた八ッ峰

赤く焼け始めた八ッ峰

池ノ平池と池塘

池ノ平池と池塘

池ノ平小屋

仙人池・池ノ平の山小屋
仙人池ヒュッテ
期 間 7月上旬〜10月15日前後
収 容 80名
連絡先 期間中 090−1632−9120
  (7時〜21時00分までの間)
期間外 0764−82−1569
メ モ ・一泊2食付 檜の風呂があります
・絶景ポイント仙人池のたもとに位置し、紅葉のシーズンは一年のうちで一番の賑わいをみせる。
小屋主 志鷹静代さん
池ノ平小屋
期 間 7月10日〜10月15日
収 容 35名
連絡先 期間中 090−8967−9113
  (17時30分〜21時00分までの間)
期間外 0765−62−1159
メ モ ・一泊2食付 風呂があります
・テント場があります。
・絶景ポイント池ノ平の稜線に位置し、池ノ平池、慰霊碑、池ノ平山の散策のベースとなる。
 また紅葉のシーズンは一年のうちで一番の賑わいをみせる。
・剱北方稜線ツアーを定期的に開催。
小屋主 新井さん