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8月17日

 4時30分起床。雲一つない好天を約束したかのような朝だ。日課になっている池畔にカメラを置く。帰る日のため早めに荷物のパッキングに取りかかる。朝食を済ませて弁当を受け取り玄関先に荷物を出す。

 6時、母さん始め小屋スタッフ、常連客と再会を約束し小屋を離れる。

 7時30分二俣に降りる。小休止後ハシゴ谷乗越の取っつきへと向かう。真砂沢ヒュッテの下にある雪渓に出て剱沢右岸の取っつきの目印を探しながら雪渓を登る。

 右岸沿いに慎重に雪渓を行くが取っつきが確認できない。焦りはしめた頃、真砂沢ロッジ脇まで来てしまっている。

 二俣からここまで2時間あまり、すでに10時近くになっている。再度下って取っつきを探すのは止め剱沢を登って剱御前から室堂へ向かうルートに変更。扇沢へ戻るためには16時35分、立山(美女平)へは17時55分が最終便である。

 雪渓の登りは快適だ。真夏の太陽が厳しく照りつける中でも、沢を渡る風は心地よく、水分補給を繰り返し、高度をぐんぐん稼ぐ。剱沢上部の滝音が近づく頃、荒れた夏道が右岸に現れる。ぎりぎりまで雪渓を登り、夏道に駆け上がり小休止を取る。11時30分、夏道を剱沢小屋へ向けて、もう一踏ん張り頑張って登る。

 12時20分小屋に着き、ヒュッテで頂いたおにぎりを食べる。

 13時、剱御前小屋に向けて登り始める。テント場の真ん中を通り、別山山腹の登山道を登る。14時10分小屋前に到着。小屋の電話を借りて仙人池ヒュッテにここまでの行程変更を話す。心配されていたようだった。

 14時20分雷鳥沢の下りにかかる。扇沢への最終バスに間に合うぎりぎりの時間だ。スリップ気を付け高度を下げる。下りは足の関節に負担がかかる。雷鳥平まで一気に下り込んでいく。登ってきた時に残っていた雪田は消え、草付の斜面を下り、ナナカマド低木帯を下りきると雷鳥平に着く。

 15時40分小休止、急いで下ったせいで足はパンパンに張っているここから室堂へは、地獄谷方面から向かう。だらだらの遊歩道を行くと、硫黄の臭いが鼻を突き、山荘、ホテル等の温泉の黒いパイプが縦横無尽に走る地獄谷に出る。

 指導票に従いミクリガ池への急な登りにかかる。結構辛い登りで、2、3度足を止め残りの登りを仰ぎ見る。急ぐ気持ちと体力は反比例し、なかなか前へ進まない。

 16時45分室堂バスターミナルに到着。10分遅れの到着に扇沢へのルートは、儚くもうち砕かれ、美女平へ向かうバスを待つ。
ヒュッテ前から三の窓のチンネを望む
剱沢小屋前から剱岳を望む
剱沢小屋前から剱岳を望む

 17時30分発の美女平行きバスで山を下る。アルペンルートでこのバスを利用するのはこれが初めて、車窓から望む立山連峰に別れを告げ1時間あまりで美女平ケーブル乗り場に着く。

 乗り場は、一般、団体観光客で大賑わいで、ケーブル時間まで思い思いの土産物を買い込んでいる。

 18時20分、整理券の順番が来る。ケーブルの所用時間は10分程で富電立山駅に着く。立山駅は閑散としている。上にいた観光客はどこへ?実に不思議な光景だ。

 富山に向かうため1階の改札へ向かう。なんと次発列車まで40分近く時間がある。富山に着くと20時30分を過ぎる。今日中にJRで名古屋に戻ることが無理な様だ。立山駅から明日早朝、名古屋に戻ると自宅に電話を入れる。

 19時35分富山行きの列車に乗り、20時30分富山駅に降り立つ。

 JRの切符売り場で、5時27分発の「しらさぎ2号」の特急券と乗車券を求める。

 駅構内を出て、駅前のビジネスホテルへ向かう。
 6階の部屋のカードを受け取り部屋に入り、まずは風呂に湯を張る。

 入浴後、夕食を食べにホテルを出る。ほとんどの飲食店は、閉店の看板を掲げ、営業している店は、飲み屋か、居酒屋だ。結局駅構内のモスバーガーでテイクアウトのバーガーと飲物を持ってホテルに戻る。
 4時30分前にタイマーをセットし床に入る。


8月18日

 タイマーの音とともに目覚める。荷物を担ぎ駅に向かう。定刻通り列車は名古屋に向けて走る。自由席の喫煙席で乗客はまばらだ。加賀温泉から乗った客に閉口する。席に着くやいなや、携帯電話片手に列車が大垣に着く頃まで長々とかけまくり、周りの迷惑かえりみない行動に不快感を覚える。

 9時7分名古屋駅に着く。列車を乗り継ぎ金山駅に着く。荷物を地下鉄のコインロッカーに預け事務所に向かう。いつも歩く道なのにこんなに汗をかくのは初めてだ。まだ都会の身体に戻っていないようだ。