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8月16日

 4時頃月明かりで目覚める。カメラを三脚にセットし準備万端整えて瞬間を待つ。状況は前日の雰囲気に似たものがあり、無念にもシャッターチャンスの無かった前日の光景が脳裏を過ぎる。4時30分、東の空が青白くなり始めた頃、八ッ峰の上にある月が湖面に映り少しの雲が三の窓あたりに漂う。バルブで8秒、シャッターを押す。色々設定を変化させながらフィルム1本使い切る。平行してデジカメでも撮影し画像をモニターするとCCDのラチュードの広いせいか、イメージとはまるで違った、昼間写したかのように明るい世界だ。

 5時過ぎには雲もなく、徐々に八ッ峰が赤く染まり始める。あちこちから響くシャッター音が、昨日の鬱憤を晴らしているかのように甲高い響きに感じられる。八ッ峰全体に光が入り、一大イベントの終演が近づく。

 朝食を済ませ、7時頃、予定していた池ノ平の慰霊碑に4人の仲間と向かう。峠を越え小屋へ、小休止後8時15分、池ノ平山の南斜面に付けられた小窓雪渓に向かうルートに入る。

 高低差の少ない緩い登り道は山腹をトラバースするように小窓雪渓まで続く。雪渓に降りる手前の尾根の鞍部には左右に大きな岩があり、左の岩をはい上がりハイマツのパンチを受けながら狭い踏み跡を少し下る。尾根は痩せていて足を踏み外さないよう十分注意して進み慰霊碑のある尾根の頭に9時到着。

 そこは5、6人が立てるほどのスペースしかなく、眼下には小窓雪渓が落ち、仰ぎ見ると屏風のようにそそり立つ、三の窓のチンネ、クレオパトラニードルが迫ってくる絶景ポイントである。雲が湧いては消え、湧いては消え目まぐるしく変わる表情を時の過ぎるのを忘れ満喫する。

 10時30分慰霊碑を後に池ノ平小屋へと戻り、小屋の管理人らと山の話、写真の話に花が咲く。11時30分小屋を後にヒュッテへ戻る帰路につく。

 12時20分ヒュッテに着く。母さんが作ってくれた昼食の玉子丼をいただく。

 明日は早立ちし黒四へ戻る予定のため、4泊分の精算をお願いし料金を支払う。

 今回の滞在で得た素晴らしい想い出、写真に感謝し残りの時間を過ごす。

 今夜の献立は、鳥の唐揚げあんかけ風がメインに相変わらずの品数と美味しさだ。

 食事後、明日利用するハシゴ谷乗越の剱沢からの取っつきを教えてもらう。まず仙人新道の下りに1時間30分ハシゴ谷乗越の登り口まで1時間、ハシゴ谷乗越まで1時間30分、内蔵助の下りから日電歩道まで2時間30分、黒四ダム堰堤直下まで40分、ダムの堰堤の登りに30分の全行程約7時間30分から8時間の長丁場だ。
ヒュッテ前から三の窓のチンネを望む
ヒュッテ前から八ッ峰を望む
ヒュッテ前から三の窓のチンネを望む
ヒュッテ前から八ッ峰を望む
ヒュッテ前から三の窓のチンネを望む
仙人峠から三の窓を望む
仙人峠から三の窓を望む
池ノ平から針ノ木岳を望む
池ノ平から三の窓を望む 池ノ平から三の窓を望む
キスゲ キスゲとチングルマ
三の窓と小窓雪渓 小窓の王
北俣雪渓 小窓雪渓に落ちる滝
池ノ平小屋方面を望む 池ノ平、慰霊碑から三の窓を望む
池ノ平、慰霊碑から三の窓を望む トリカブト