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8月13日

 朝5時起床。ヒュッテの外に出ると雲一つない好天気。

 5時30分の朝食を済ませリックの荷造りをし出発の準備をする。剱沢上部には朝日が当たり木々の緑と雪渓の白さが印象的だ。

 7時前、仙人池ヒュッテに向けて出発だ。

 毎年ならロッジ前の夏道を下るところだが、今年はテント場に出て剱沢の雪渓を下る。間もなく雪渓歩きは終わり、赤い布で指示された地点から夏道へと移る。高巻きをして左岸の河原に降りる。しばらく河原を進むと鎖と梯子の支持を使い岩の縁をつたい高巻き道へと登る。わずかな高低差であるため、スリップしないように注意すれば難なく通過することが出来るはずだ。広河原の左岸を進むと前方に黒い大きな岩が見えて来る。二俣の近藤岩である。二俣はすぐそこである。

 8時前に二俣に着き、名古屋から持ってきたお気に入りのコーヒーパックでティータイムにする。二俣に架かる橋越しに望む三の窓の雪渓は、左右の岩稜帯が切れ落ちてぽっかり開いた、白いオアシスのようにも見える。

 8時30分行動を開始する。二俣に架かる橋を渡る。ルートは仙人新道と北俣を登って池ノ平経由で仙人池に至る2通りのルートがある。北俣は雪渓残り、池ノ平へ向かうルートの方が楽のようだが、今年もきつい登りに悪戦苦闘する仙人新道を選択する。

 灌木帯の中を風の通らない辛い登りである。登山道は凹に掘れて雨が降ると沢になり、かなりの水が流れ落ちてくる事が容易に想像できる。ジグザグの道から尾根の東斜面を足場に気を付けて進み、少し登ると尾根の鞍部に出る。そこはちょっとした稜線であり、目の前には、三の窓の雪渓が上部から下部まで見渡せる。振り返れば後立山連峰が一望できる。ここでは小休止を取らず少し登った所にある広場まで頑張る。

 毎回ここでのんびりと30分近くの大休止をする。景観に見とれるのもよし、カメラを構え三の窓に架かる雲を根気よく待ってシャッターを押すのもよし、お奨めの好ポイントだ。

 10時、尾根沿いの見通しの利く登山道からは、ピークが見える。ピークを駆け上がると、次のピークが、この様な繰り返しを重ねるごとに高度はどんどん上がり、先ほどまで見えていた三の窓が隠れ小窓の雪渓が見えてくる。

 石に書かれた「仙人池ヒュッテまで1時間」のペンキで2/3程登ってきた事を確認する。ここからピークを2つほど過ぎると、尾根の東斜面を登っていく。ペンキで「30分」の文字が書かれ仙人峠は近い。右手前方の台地に、仙人池ヒュッテの赤い屋根が見え始める。

 登り勾配が緩み、やがて仙人池に向けて下り道になり、左から池ノ平、仙人峠から来る道を合わせる。少し下って登り返すと、発動機の響く仙人池ヒュッテの前に出る。

 11時30分、宿泊手続きを済ませ、荷物を「六峰」の部屋へ入れる。

 食堂で、オーナーの志鷹静代さんに「三連泊します。よろしくお願いします。」と挨拶し、雑談に花が咲く。やがて、相沢さん(ヒュッテを手伝われている)から「風呂にはいって」の声に促され風呂をいただく。

 母さんに特製のうどんを注文し美味しくいただく。その内に撮影に出ていたヒュッテの常連客も戻ってきて一年ぶりの再会を喜び合う。

 母さんから、「どこかのホームページを見てここまで来てくれた人がいるっちゃ。」「お金と、暇と、健脚の方に限る。と書いてあって、私の写真も載ってたそうで、来てみたらその通りだった。」とお聞きし、「それ僕のホームページです。」と答え、大変感謝される。

 今回の山行もホームページに載せるので2000年のメッセージを下さいと申し出ると、「中高年の皆様、長生きの秘訣は、室堂→剱沢→仙人池→阿曽原の3泊4日のコースを年中行事に取り入れられると良いですよ。」の言葉をいただく。

 15時過ぎには、八ッ峰はガスで姿を隠す。

 夕食は、17時30分頃から始まる。お盆の最盛期と合って小屋は宿泊客で混雑し、三交代の食事となる。メニューは、チーズをはさんだポークカツ、カレー、酢の物、冷や奴、刺身こんにゃく、味噌汁等品数豊富でテーブルは満杯だ。山小屋とは思えない愛情豊かな料理に舌鼓。

 食後の団欒は、9時の消灯まで写真談義に花が咲く。

 このシーズン穂高・槍・表銀座の小屋は大混雑し二人で一畳は当たり前。しかしここでは混雑しても一人最低一畳は確保できる。
二俣から三の窓を望む
仙人新道から三の窓を望む
仙人新道から三の窓を望む
仙人新道から三の窓を望む
仙人新道から小窓雪渓と池ノ平山
仙人新道から真砂沢を望む
仙人新道から三の窓を望む
仙人峠付近から仙人池ヒュッテを望む
仙人池から三の窓を望む
仙人池から八ッ峰を望む
仙人池ヒュッテの皆さん
ヒュッテオーナーの志鷹静代さん 相沢さん
ヒロちゃん マコトくん